再び、面接失敗
ポジションクローズにより勤務先を退職し、退職後の手続きがひと段落した時、
知人から自社のマーケティング部門に空きポジションがあると連絡があった。
約20年勤務した会社を退職し、健康保険や雇用保険などの手続きが
完了した時、知人から、社内にマーケティングの空きポジションがあるとの連絡があった。
この会社は、日本で長年の実績がある外資系IT企業で、あるソリューション分野の
マーケットリーダーである。
マーケティング部門のマネージャーである知人から紹介されたポジションは、
フィールドマーケティングという営業と連携して商談を生成するマーケティング職で、
私が希望している職種のひとつである。ようやく探していたポジションを見つける
ことができたのだ。この知人に、希望する職種なので、ぜひ応募したいと連絡すると、
彼が推薦してくれることになった。
これまで何度か、人材募集をしている企業に、Webサイトから直接応募したのが、
なかなか書類選考を突破することができなかった。直接の応募は難しいことが
身に染みていたので、今回は応募先のマネージャーから推薦がもらえる貴重な機会だ。
●知人の推薦による応募
早速、知人に最新の履歴書と職務経歴書をメールし、応募手続きを依頼した。
数日後、応募先の人事の方から連絡があり、面接日程を調整したいとの連絡があった。
知人の推薦のおかげで、書類選考を無事に通過でき、応募ポジションの
採用担当者である執行役員との面接となった。人事担当者とメールをやり取りし、
面接日程が決定した。
面接日が決まったので、知人にお礼を兼ねて連絡をしたところ、今回の面接者である
執行役員は採用基準が非常に厳しいので、心して準備した方が良いとアドバイスを受けた。
さらに、このポジションには、私以外の応募者が数人いて、この中に有力な候補者が
一人いるとのことだ。今まで以上に入念に、面接の準備を開始した。
●再び、面接失敗
面接当日は、今までメールでやり取りをしていた人事担当者へ訪問し、
面接会場となる会議室へ案内いただいた。5分後に、面接者となる
執行役員の方が入室し、面接が始まった。
今までの面接の経験と、念入りな面接準備により、はじめの経歴説明は、
簡潔で的確な説明となり、最初の面接のような失敗はしなかった。
面接者は、ソフトな雰囲気で、こちらの経歴説明をじっくりと聞いていた。
しかし、この面接では、質疑応答に失敗してしまったのだ。
面接者の執行役員の温和な雰囲気は変わらなかったが、
質問内容は非常に厳しいものであった。
たとえば、
「この四半期の売上が足りない時、売上増加のために
当社のマーケティングとしてどのようなことができるか?」
「当社のパイプライン生成率をどのようにして改善できるのか?」
など、返答に窮する質問が次々と投げかけられたのだ。
面接者を納得させる返答をすることはできず、
いくつかの質問では、まともな回答すらできなかったのだ。
再び、面接を失敗してしまったのである。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
数日後、人事担当者から、見送りとの連絡をいただいた。
推薦してくれた知人に、残念ながらと面接結果を連絡したところ、
「あの人の面接は厳しいことで有名だから気を落とさず
次の会社で頑張ってください」
と逆に励まされてしまった。
知人の推薦というめったにない機会をいただいたのだが、
残念ながらこのチャンスを活かすことはできなかったのだ。
◇◇◇
この応募には、後日談がある。
事前に聞いていた有力な候補者も、最終的には採用されず、
その後何人もこのポジションに応募したらしいが、
誰一人としてこの執行役員の面接を通過することはできなかったらしい。
既に面接を受け、見送りとなった私のところにも、別の転職エージェントが、
次々とこのポジションを紹介し、最終的には10社近くのエージェントから紹介を受けた。
半年後に、このポジションに採用されたのは、外国人だったようである。
ちぐはぐな面接 に続く