中高年転職のための必読書
アラフィフ中高年の外資転職は、30代までの転職とは大きく異なり、
転職先企業を見つけることが難しく、簡単なことではありません。
通常、転職活動というものは人生で何度も経験するものではなく、
大学や会社でも転職活動の方法を学ぶ機会はないので、
誰もが自分自身のやり方で転職活動をしていることだと思います。
私自身も、転職活動のやり方など考えたこともなく、
ポジションクローズが契機となり、仕方なしに転職活動を始めました。
しかし、自己流の外資転職では、面接を繰り返しても採用にたどりつかず、
転職活動の考え方や取り組み方を変えなければならないと感じていました。
このようなタイミングで巡り合ったのが、今回紹介する2冊の本です。
どちらの本も、著者の長年の経験に裏付けられた内容であるので、
アラフィフ中高年の転職活動に必ず参考になる良書です。
ぜひ、機会があれば、ご一読ください。
『 40歳からのサバイバル転職成功術
決まる人と決まらない人との差はココにある! 』
海老一宏 著(ワニブックス PLUS新書)
●アラフィフ中高年転職の心構えを知るために
この本は、新聞の書評を見て気になっていたのですが、
小さな書店では見つけられず大型書店でようやく見つけました。
この本を手に取り、オビを読んでみると「敏腕キャリアコンサルタントが教える、
中高年転職の盲点と書類・面接突破法」と私の悩みがズバリと書かれていました。
転職活動の取り組みを変えるきっかけになると考えて、購入しました。
著者の海老一宏氏は、13年間で5000人以上の転職者と面談し、
100社以上に企業に人材を紹介してきた、中高年転職に経験豊富なコンサルタントです。
最近では、雑誌等にも中高年転職に関する記事を執筆されています。
この本では、最初に中高年転職の厳しい状況を客観的に紹介しています。
これを読むと、今まで個人的な体験として中高年の転職は厳しいと感じていたことが、
私だけでなく、同世代の誰もが直面している状況であることがわかります。
そして、中高年転職が相談する場所がないことも指摘されています。
(転職エージェントが、決して転職者のサポーターでないことも明記されています)
海老氏は、「早期退職者を待つ罠」として、ドキッとすることを書かれています。
早期退職で割り増し退職金(外資系ではパッケージと言います)をもらい、
失業保険も出て、次の転職先が決まっていなくても何とかなるさと退職し、
だらだらと過ごしていたら次の就職先は見つからないと断言しています。
その理由として、「表情が乏しく」「話のスピードが遅く」「顔色が白く」
「会話の反応が鈍く」なることをあげています。
中高年転職者が仕事をしないと、世捨て人のように反応の鈍い人になるようです。
このことは、海老氏だけでなく、他のキャリアコンサルタントも同様の指摘をしています。
私も、明るく元気に毎日を過ごすように注意しているのですが、
ご存知のように転職活動は上手くいくことが少なく、
気分が滅入ることばかりなので、反応が鈍くなってしまうことも理解できます。
アラフィフ中高年の転職活動では、しっかりとした心構えが必要であることを
この本から学びました。
『成功する40代・50代の転職術
60日以内に採用が決まる実践プログラム』
佐々木一美 著(日本実業出版社)
●アラフィフ中高年の転職実践法を学ぶために
この本を書店で見つけたときの驚きは忘れられないものでした。
まさに、私が悩んでいるアラフィフ中高年のための転職本そのものであったからです。
早速、この本を手に取ってみると、「中高年には、応募できる求人案件が少なく、
なかなか書類審査を通過できず、面接をしても内定が取れない」と、
自分の状況と同じことが記述されています。
あまりにも、私の探していたものであったので、ビジネス本によくある、
タイトルだけで内容の無い、見掛け倒し本ではないかと目次を確認したのです。
すると、中高年の転職が上手くいなかない理由から、転職活動でやるべき事が
網羅されています。これこそ探していた転職本だと、その場で購入しました。
著者である佐々木一美氏は、15年以上渡り、
延べ4000人以上の中高年転職を支援し、成功率が90%以上という
驚異的な実績を持つ中高年の転職コンサルタントです。
この本では、求人情報の入手方法から、応募書類の作成術、面接突破術など、
長年のご経験に裏付けられた実践的な内容が紹介されています。
例えば、中高年転職で応募できる求人が少ないのは、求人情報の探し方を
知らないからだと指摘し、求人情報をどのように探すべきか、具体的な方法を
紹介しています。この本を読んでみて、いかに私の転職活動が自己流で、
アマチュアであったかを思い知らされました。
ここまで、実践的なノウハウを紹介して大丈夫かと心配になるぐらい、
密度の濃いものです。この本は、転職活動を成功させるための実践的な本なので、
転職活動に取り組んでいる人や転職活動で悩みのある人にしか、
この本の価値はわからないと思います。