役員面接では好感触だったが、
同じ時期に、別の日系大手転職エージェントから、ITベンチャー企業の
求人案件を紹介される。なぜか今度も日系のITベンチャー企業だ。
せっかくの紹介であるので、この会社に応募することを即決する。
応募から数日で書類審査を通過し、今回も面接へ進むことができた。
この転職エージェントは、初回面談の際に、
「中高年のマーケティング職に紹介できる案件はありません」
と断言されてしまったので、このように早いタイミングで
求人案件を紹介されたことは意外であった。
今回紹介された日系ITベンチャー企業は、設立されて数年であるが、
新しいソリューション領域で今後の成長が期待される企業である。
応募したのは、この企業のマーケティング活動を統括するポジションだ。
この日系転職エージェントは、採用企業の担当と転職コンサルタントが、
別々の担当者であるため、求人票以外の追加情報はなく、
面接本番となった。
●役員面接で手ごたえを感じる
今回の面接は、前回の日系ベンチャー企業と同様に、
執行役員の方との面接となった。日系企業らしく、礼儀正しく、
穏やかな人柄の方で、今回の面接も温和な雰囲気であった。
最初に、自社の会社紹介を執行役員から説明いただき、
それから、私の経歴説明となった。今回も、自分の経歴を簡潔に説明し、
業務実績に関するいくつかの質疑応答を行った。
面接の後半は、執行役員の方から、今後の具体的な製品計画
(次期製品の製品発表など)や、マーケティング活動(今期の予算規模など)を
説明いただき、これらに対して意見を求められた。今までの経験をもとにした
自分なりの意見を回答したところ、納得された様子であった。
さらに、このポジションで入社後に求められることについても説明いただき、
面接というよりも入社前説明のようであったのだ。
このような活発なやりとりの結果、当初の予定時間を大幅にオーバーしていた。
この面接では、過去2回の面接と大きく異なり、具体的なディスカッションや
今後の展開についても話し合ったので、はじめて手ごたえを感じる面接となった。
この感触であれば、次のステップに進めそうだと考えていた。
転職エージェントに、面接結果の感想をメールで送り、
3回目の面接が終了した。
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数日後、転職エージェントから連絡があり、残念ながら採用見送りとのことだ。
見送りの理由は、「質問への回答が曖昧である」とのことだ。
転職エージェントからのメールには、それ以外のことは何も書かれていなかった。
この結果には、非常に驚いた。面接では1時間半にわたり、
活発なディスカッションを行ったにもかかわらず、このような理由で
見送りとなってしまったのだ。ただ、冷静に考えると、この理由は後付けで、
何らかの判断基準で採用に至らなかったようである。
日系ベンチャー企業との2度の役員面接で、両社とも見送りとなり、
非常に大きなショックを受けた。何が評価されるのか全くわからず、
転職活動の深い穴に、落ちていくようであった。
転職活動のリスタート に続く