40代後半中高年ビジネスマンの外資転職体験記

外資系転職に必要な英文レジメとは

英文レジメ

前回の「外資系に評価されるキャリアとは」で紹介したように、
外資系企業の転職活動では、募集企業が求める課題を
解決するための経験や実績があることをアピールする必要が
あります。このため、応募の際に提出する英文レジメや職務
経歴書が重要になります。

 

外資系企業への転職を考えている場合には、
日本語の職務経歴書に加えて、「CV(Curriculum Vitae)」
または「レジメ(Resume)」という英語の書類が必要となります。
米国系企業では「CV」と呼ばれることが多いようですが、ここでは「英文レジメ」と表記します。

 

英文レジメは、職務経歴書と同様にフリーフォーマットなので、必要な項目が
カバーされていれば、自分好みの形式で問題ありません。一般的には、
英文レジメは、A4用紙(またはレターサイズ)一枚にまとめることが推奨されています。
ただ、現実的には、A4一枚にまとめることは難しく、私の場合は、2ページを基本としていました。

 

英文レジメで、最も重要なことは書類の見た目(フォーマット)に注意することです。
欧米では、書類のフォーマットを重視し、見にくい書類はそれだけで評価が下がるので、
応募企業に提出する英文レジメは特に見た目に注意が必要です。
日本では通常、履歴書や職務経歴書には明朝体が使用されます。これと同じで、
英文レジメの場合には、Times New Romanなどのローマン体を本文フォントとします。

 

職歴や学歴などは簡潔に箇条書きにし、タブを使って行頭を揃えることも大切です。
また、職歴や学歴は、新しいものから記載(降順)し、日付の表記は西暦で、
米国企業であれば米国式表記(MAY 1, 2016)とします。英文レジメは、主に
外国人の方が読むので、外国人が読みやすいための工夫が必要なのです。

 

私の場合は、外資系IT企業の日本法人への転職活動であったので、
職務経歴書(日本語)の英語版という位置づけで英文レジメを作成しました。
留学の際に提出するような本式英文レジメでは、日本語の職務経歴書と
項目が大きく異なるため、応募の際に日英同時に提出することを考えて、
職務経歴書の英語版としたのです。

 

このため、いきなり英文レジメをまとめるのではなく、最初に日本語で
職務経歴書をまとめて、それを基に英文レジメを作成してきました。
この方式だと無駄がなく、スムーズにまとめることができます。
日本語の表現で英語に翻訳することが難しいものは、直訳ではなく
意訳にすることで、外国人に読みやすいことに注意しています。

 

●英文レジメのまとめ方

 

英文レジメも職務経歴書も、基本的にはフリーフォーマットなので、
自分自身のキャリアをアピールしながら簡潔にまとめることは簡単ではありません。
私自身、何度も何度も書き直し、今でも完成したとは考えていません。
書籍やネットには、いろいろな英文レジメや職務経歴書の記載例がありますが、
外資系企業でマーケティングを担当してきた私には、もうひとつピンときませんでした。

 

私が転職活動を始めて、20年ぶりにまとめた英文レジメは時系列(編年体式)に
担当業務を記載したもので、今見直してみると、恥ずかしい限りです。
マーケティング担当として、幅広い業務を担当したので、あれもこれも記載してしまい、
結局、自分の強みがわからないものとなっていました。

 

ある時気が付いたことが、英文レジメを見る人(採用担当者)は、
前職の部署名や担当業務には関心がなく、入社後に担当する業務の経験や
知識があるかどうかを知りたいのだということです。
このことに気づき、今までの時系列から職務内容ごと(キャリア式)に、
まとめ方を大きく変えました。キャリア式であれば、経験や実績ごとにまとめることができ、
簡潔でありながら自分の経験を強くアピールすることができます。
中高年の皆さんは、ビジネス経験が長いので、キャリア式の方がまとめやすいと思います。

 

なお、英文レジメ(職務経歴書)は、応募企業へ提出するだけでなく、
転職エージェントや転職サイトの登録時にも使用するので、転職活動の際には、
まず初めに作成すべきものです。

 

●参考例:英文レジメの項目

 

  個人情報:      氏名および連絡先(住所、電話番号、メールなど)

 

  職務要約:      職務経歴のサマリーとして、文章で記載

 

  職務経歴:      勤務先企業、所属部門、役職を時系列に箇条書きで記述

 

  経験・知識・技術: アピールポイントを箇条書きで記載

 

  業務経験と実績:  業務ごとに担当したことや実績を記載

 

  表彰・アワード:   表彰やアワードは、アピールポイントです

 

  PCスキル:      外資系企業は、PCスキルを応募要件とすることがあるため

 

英文レジメは、長々と記載するよりも、簡潔な箇条書きが好まれます。
書き方、まとめ方は、ネット上にいろいろなサイトがありますので、
それらも参考にしながら、自分スタイルの英文レジメを目指してください。